人間ドックなんかやるとちょっぴり不安になります。
ひょっとして何かがひっかかったら? 再検査になったら? 再検査の結果癌だなんて言われたら?
妄想ってのはふくらむためにあるんです。風船と同じです。
そんな不安を抱え込んでいる微妙な時期に、古本屋さんで一冊の本を見つけました。
安保徹「自分ですぐできる免疫革命 (だいわ文庫)
著者はいろいろな病気は交感神経と副交感神経とのバランスから説明することができるという説を唱えている人ですが、この本では理論とか治療法はさらっと触れる程度で、癌にかからないため、あるいはかかってしまった場合治すためには、日常生活をどうすればいいかという点について語っています。
この中に癌とはあまり関係ないのですが、塩と高血圧の話が載っていました。
著者は高血圧というとすぐに塩分を悪者にしてしまうことに疑問を投げかけています。現在日本では塩分過剰摂取よりもストレスの方がはるかに高血圧に貢献していると見ているからです。
そういえばほかにも塩分悪者説に異を唱えていた人がいたなあ。
伏木亨「グルメの話 おいしさの科学 (サイエンティフィックアドベンチャー)
この本の中で著者は塩分抑制はアメリカから伝播してきたと述べています。アメリカで心臓疾患が多い理由は主に脂肪の摂り過ぎだが、アメリカの食卓から肉と脂肪を減らすなんてのは無理難題、それよりは塩分抑制の方が実現可能性が高い。だから塩が生贄にされたのだと。それがそのまま日本にやってきて、高血圧→塩分を減らせとなっている。
この本によると、高血圧の人には塩感受性の人と塩感受性でない人がいるらしい。要するに塩の摂り過ぎで血圧に影響が出る人と出ない人がいるのだが、そういう違いも考慮せずひとからげにして、塩分は一日10g、いやできれば6g以下に抑えましょうというのはおかしい。
しかもナトリウムはカリウムと一緒に排泄される。カリウムを含む野菜をたくさん食べている日本人はナトリウムの排泄能力も大きいはず。そのへんの違いも考慮せずにただただ塩分を減らせというのはおかしい。
だいたい塩味のやたら薄い食い物はまずい。そんなものを我慢して毎日食べて何が嬉しい?とだんだんエスカレートしてゆきます。でも同感です(私も体にいいか悪いかより、美味いか不味いかをまず考えてしまうタイプ)。
これだけいろいろな人がいろいろなことを言っていると、高血圧と塩の関係について本当のところはどうなのか知りたくなります。一般に言われているように何がなんでも塩を減らさなきゃいけないものなのか、それとも上述の二人が書いているように、ひとからげにして論じられるものではないものなのか。
私自身は低血圧気味ですが、母は年のせいもあり高血圧気味。最近なにかというと塩分はよくない、漬物もよくないとか言っています。おそらく医者の指導もあるのでしょうが、うーん。
塩分の量を神経質に気にするよりは、
1.野菜をたくさん食べる(野菜に含まれるカリウムがナトリウム排出をうながします)
2.マグネシウムを含む精製度の低い塩を使う(「自分ですぐできる免疫革命 (だいわ文庫)
あたりに気を配って、もうちょっとおおらかにしてみれば・・・とも思うんですが。
それにしても人間って悪者を一つ決めて攻撃するというパターンがけっこう好きなのかもしれない(メタボもその一つ?)。
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秋田県(私の出身)は、脳疾患も胃がんも全国をリードしております。
塩分量は、だいぶ、指導されて改善したとはいえ、まだまだ味が濃いです。
田舎に帰ると、太めの人が多いなあと感じます。
何事も一つのものが原因ではなく、たとえば、味の濃いのが好きな人は、食べ過ぎの傾向がある、食べ物が偏っている、ガツガツ食べる、野菜嫌いが多い、、、など、何か他の健康を害する習慣があるのかもしれません。
高血圧と塩分は、コレステロールにおける卵のようなものでしょうか。
私は、卵を抑えてコレステロールが下がったし、旦那は、塩を減らして血圧が下がりました。
塩も卵も平気な人の方が多いでしょうし、極悪と決めつけるのはどうかと思いますが、反動で、時々、「どんだけ摂っても大丈夫」と言いだす人がいますので、要注意かと思います。
当然のことながら塩がリスクファクターになるケースは非常にたくさんあると思います。
東北の場合は、雪に閉ざされた長い冬があり、その間の野菜不足を漬物で補わなければならないということがあったと思います。冷蔵庫など無い昔は漬物の塩分も相当きつかったでしょう。米どころでもあるためかしょっぱい漬物でご飯をいっぱい食べる、おかずは少なめというパターンが多かったそうですね。加えて長い冬の間の運動不足。こういったさまざまな条件が重なって脳卒中や胃がんなどの多発を招いていたのだと思います。そして現在でもそういう味つけや食事のパターンを引きずっている人が多いのかもしれません。
ただ健康な人も野菜をいっぱい食べている人もひっくるめて、1日10gまでとかもっと少なく6gまでとかいう減塩目標をかかげることに意味があるのかという疑問はあります。
昔から薄味減塩を心がけていた母がこれ以上の減塩を目標にして本当に高血圧に効くのかという疑問があります。
塩がリスクファクターでないのに、無理に減塩して味気ない食事を強いられているということはないのかという疑問があります(不味いと思って食事をしていると消化器の働きが弱まります)。
突き詰めては、現代医療でひとからげに減塩を指導するところに本当に問題は無いのかという疑問があります(本当はもっといろんなことをトータルに見なきゃいけないのに、減塩さえ指導しておけば責任はまっとうしたみたいなそういう風潮がないのか・・・すごく乱暴な言い方ですが)。
塩も他のものと一緒、要はバランスの問題なんだろうけれど、そのバランスをとるためにも、本当のところはどうなんだろうということが知りたくなってきてしまいます。
塩分過多の話題ですが、ちょうど私も島田彰夫という方の「食と健康を地理からみると」「伝統食の復権」2冊の本を読み終えました。これらの本の中で著者は、精製塩と昔ながらの天然塩では、高血圧に影響を与えると言われるナトリウムの量が違うこと、その他にもいろいろな理由をとりあげ、特に東北地方へ向けてのの安直な減塩指導に疑問を呈しています。また、現代人は全体として食べすぎ、栄養過多なので、比例して塩分の量が増えるのだとも。
とても興味深い本だと思いますので機会があったらご覧下さい。
先日、海外の種子屋さんのカタログを覗いていたら、フェヌグリークがハーブではなく、緑肥作物に分類されていました。うーん、確かにねえ、マメ科だもんねえ。
面白そうな本の紹介、ありがとうございます。島田彰夫というお名前はお初なのですが、是非読んでみたいです。ちょっと探してみますね。
安保さんの本は昔理論系を一冊ほど図書館から借りて読んだことがあります。時の洗礼にどれだけ耐え得る理論なのかは医学ド素人の私には分かる術もありませんが、今回読んだのは日常生活指導バージョン。食べることや体のことなど、ふだん漠然と感じてること、考えてることにすんなりマッチする内容が多かった、安保さんが自分で観察して自分で考えていると感じ取れたなどなどポイントは高かったです。