2009年06月29日

野菜の味は土壌のバロメーター?

去年から借りてる遠い北の畑と、今年から借りた近所の畑。
それぞれ土地柄というものの違いが少しずつ浮き上がってきます。

遠い北の畑は、気候も冷涼寄り。
同じ豆を蒔いても、近所の畑の方が早く発芽して、早く成長します。

今年、莢豆を目的にいろんな豆を蒔きました。
インゲン、ササゲ、ハナマメ、ライマビーン・・・。
北と南両方に蒔いたものもあります。

その中で、インゲンの一種(Drogon Tongues という黄色い莢に紫の筋模様が入るもの)が北の畑でやっと収穫できました。
南の畑では既に何度か収穫して食べているものです。

南の畑で採れたDrogon Tongueは、味があまりありません。
豆らしい味の少ない淡白なサヤインゲンです。
そういう品種なのか、育て方が悪いのか、ずっと考え込んできました。

ところが北の畑で採れたDrogon Tongueは、若い莢は淡白気味ですが、育った莢は豆らしい風味がしっかりします。

美味しいじゃん!

一体、何がこの味の差を生み出したのか?

育て方はそんなに違いはありません。
気候が違うということは多少関係してるのかもしれません。
でも、私は土の違いが大きく関与しているのでは? と思っています。

というのは、実は南の畑の作物、味が今ひとつのものが多いんです。
インゲンに限らず、菜っ葉類も今ひとつ(アブラナ科はウィルスにやられていたみたいなので比較対照にはならないかもしれませんが)。
不思議だったのが、最初ナスタチュームを少し収穫した時。
ナスタチュームの葉っぱはピリッとした風味のある香辛野菜。なのに、全然風味が無かったんです。
その後追肥をしたしばらく後で再収穫したらピリッとした辛味が出てきましたが、今度はちょっときつめかな、どうも味と風味のバランスがとれてないようなのです。
そしてコリアンダーの葉っぱ。北の畑ではろくに世話をしてなくても香り高いコリアンダーが採れるのに、南の畑のコリアンダーはどうも香りがひねてるんです。変なくせが強すぎて、いわゆるコリアンダーの良いくせのある香りがねじまがちゃってるかのよう。

もちろん北の畑は二年目ですから、今までにせっせと有機物や残渣や雑草や落ち葉なんかをことあるごとにすきこんできました。
南の畑は借りてからまだ二ヶ月、その差かもとも思うのですが、やはりそれがメインじゃない。
なぜなら北の畑の一年目、まだすきこんだ有機物も少なく、元肥、追肥のやり方もろくに知らず、まっとうな成長をしなかった野菜が多かったのは確かなんですが、それでもなんとか実った作物は、へろへろのぼろぼろの、普通の人なら選外品として捨ててしまいそうな野菜でも、意外な旨味を提供してくれることが多かったんです。

北の畑は最初鍬を入れた時、ミミズを一匹も見かけませんでした。
南の畑では最初鍬を入れた時、ミミズを何匹も見かけました。

ミミズもいて、気候も穏やかで、去年よりは元肥、追肥など少しはまめに世話してる。
なのに、なぜか南の畑では美味しい作物があまり採れません。
味や風味のバランスも崩れていることが多いんです。

北と南の違いはもう一つあります。
南の方が一区画の面積が小さい。
施肥にしろ、病害虫対策にしろ、ある区画でやったことが隣の区画に影響が出やすい。
ということはありそうです。
南の畑には、作物が異様にたくましく、でっかくぐんぐん育ってる区画がいくつも目立ちます。
ただ気になるのは、それらの区画の作物の緑が非常に濃い緑であることが多い、時にはどす黒いほど濃かったりします。

一消費者として野菜をいろいろ買ってきて、比較して、緑の濃すぎる野菜というのは、だいたいにおいてえぐみが強かったり、野菜本来の味が消されていたりするという感覚をずっと抱いてきました。
西村和雄「おいしく育てる菜園づくりコツの科学 新装版」を読んで、色の濃すぎる野菜は窒素過多のせい、というのを読んで、あ、やっぱり・・・と納得した次第。

そういう感覚を持っていると、異様に濃い葉色の区画は気になります。
おそらく、南の農園では、肥料をどんどんやって早く大きくさせようと頑張っている人が多いのかもしれません。そしてその肥料も化学肥料であるケースが多いのかも。
北の農園は、町中に近い南の農園と違い、まわりは農作地帯です。
堆肥を作ってる人も多いし、他に広い畑を別に借りて耕している人もいます。野菜を作り慣れてる人が多いんです。
そういう人たちは、おそらく窒素過多や肥料のやりすぎが良くないということを経験的に知っている人が多いのじゃないのかな、とも思います。
それに一人当たりの区画が広めです。
南の農園に比べると施肥や育て方は隣の区画に影響しにくい。

そんなこんなで南の畑では、一見畑向きの土ながら、何かがアンバランスな気がします。
何がアンバランスなのかは今すぐには分からないし、有機物と微生物をともかく放り込んでゆけばいずれは解決する問題なのかも不明なのですが、土の状態って、作物の味に如実に現れるのかもしれない。
ついつい立派な作物を作ってみたくなる人情というものに流されがちではあるんですが、しっかり味わって、自分の美味しいと思う感覚に忠実でなければいけない。

・・・のかもしれない。

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posted by WCR管理人 at 08:40 | Comment(0) | TrackBack(0) |
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