2009年11月09日

国名だらけの食材

ウィキクックレシピ(WikiCookRecipe)10月のテーマ「国の名前のついた食材」(って、もう11月はいってだいぶ経つんですけど・・・)に沿って、いろいろ食材をピックアップしていくと、あまり食材を見つけられない地域がありました。

一つは中南米。
もう一つはアフリカ。

中南米やアフリカの国の名前がついた食材ってなかなか思いつかないし、食材事典みたいな本をめくってみても見当たらないんです。
ところが、ふと思いついて調べてみると、中南米やアフリカの国の名前がごろごろついている食材が見つかりました!

それは・・・

コーヒー豆

コーヒー豆の銘柄には、国の名前が殆どそのままついているものが少なくありません。

コロンビア、グアテマラ、エルサルバドル、ケニア・・・など。

伊藤博監修「珈琲の事典―コーヒータイムをもっと楽しく」によると、コーヒー豆の銘柄、名称というのは、まず国の名前、産地の名前がどんと付けられることが多いようです。
そして、その後ろにさらに細かくコーヒー豆の特徴を現すサブネーム(ミドルネーム、ラストネーム?)みたいなものが続くんですが、このサブネームとして使われているのが、コーヒー豆を輸出する時に積み出す港の名前、コーヒー豆の品種名、山岳名(コーヒー豆は、標高の高いところで栽培されることが多いのですが、特に標高1500m以上のところで栽培されたものは良質だということで、この良質さをアピールするために標高の高い山岳の名前が銘柄に取り入れられただと思います)、コーヒー豆の処理方法(コーヒー豆は収穫した果実から皮や果肉を取り除く作業が必要です。この方法には大きくウォッシュト(水洗式)とアンウォッシュト(非水洗式、乾燥式)があります)、豆の形(ふつうコーヒー豆の果実には豆が二つくっつきあって入っていますが、時には一つしか入っていないことがあります。二つ入っていた豆はくっつきあっていた部分が平らなのでフラット(フラットビーンズの略、平豆)、一つしか入っていなかった豆は丸い形なのでピーベリー(丸豆)と呼ばれます。味に違いはないそうです)、その他、豆の大きさ(スクリーン)、栽培地の標高、味などによって、各国で独自のランク付けが行われています。

例えば、ブラジル・サントス・No2・スクリーン18 っていうのは、ブラジルで栽培されて、サントス港から出荷されるコーヒー豆で、混入物のランク付けがNo2で、豆の大きさによる格付けがスクリーン18(大きめの豆)のもの。

という意味なんだそうです。
たいていそのへんの珈琲屋さんで出回っているのは、ブラジル・サントスまでの名称のことが多いようですが。

また、モカ・マタリというのは、イエメンのバニマタル地区で栽培され、モカ港から出荷されたコーヒー豆という意味なんですが、実はこのモカ港、今はもうなくなっているんだそうです。でも、モカといえばかつては超有名ブランドでしたから、港がなくなっても名前を変える気にはなれなかったんでしょうね。

他にも、メキシコ・アルトゥーラはメキシコの標高4000〜4200フィートで栽培されたコーヒー豆、グアテマラ・SHBはグアテマラの4500フィート以上の高地で栽培されたコーヒー豆(SHBはStrictly Hard Bean の略)、コスタリカ・コーラル・マウンテンはコスタリカのコーラル・マウンテンという山岳地帯で栽培されたコーヒー豆、ジャワ・アラビカっていうとインドネシア、ジャワ島で栽培されたアラビカ種のコーヒー豆・・・と、いろいろな名前のつき方がありますが、なんとなく雰囲気がわかっていただけたでしょうか。

こういうネーミングのシステム(システムっていうほどかっちりしたもんじゃないですけど)があるから、自然と国の名前がついてる銘柄が多くなる、しかもコーヒー豆の栽培地域には中南米やアフリカの国が少なくない、ということから、コーヒー豆には中南米やアフリカの国名がうじゃうじゃ入ってくるわけなんです(うじゃうじゃっていうほどでもないけど・・・)。

でも考えてみればコーヒー豆だけじゃないんですよね。
紅茶だって、セイロンティーだの、アッサムだのダージリンだの、その産地がそのまま銘柄になっているものは少なくありません。
お米だってカリフォルニア米だの、タイ米だの、小麦だってカナダ小麦だの、北海道小麦だの、そういう呼ばれ方がけっこうあります。
いろんなところで栽培されているんだけど、場所によって生産物の特徴が変わってくる・・・なんていう時には、産地の名前で区別することが多いのでしょう(ワインとか酒類はもろにそうですね)。
調べてはいないのですが、カカオについても同じようなことが言えるのではないかと思っています。
今はヨーロッパあたりのチョコレートメーカーに全世界のカカオがいったん集まっちゃって、そこでブレンドなり、加工なりされたカカオマスだのチョコレートだのが世界中に出回る、だから数多のチョコレートの個性を特徴付けるキーワードは産地じゃなくって、チョコレートメーカーの名前になっちゃってる、という感じかなあと。
オリーブオイルだって、産地ではローカルな地域の名前が重要なファクターになってると思うんです。

産地の差がもろに食材の品質や個性に現れるもの、探せばもっといろいろあるんじゃないでしょうか。

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posted by WCR管理人 at 11:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食材
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